Archive for the ‘人文科学’ Category

家庭学習教材『素数と公約数・公倍数』

水曜日, 4月 1st, 2015

(小学校5年生以上)
素数と公約数・公倍数F整数を「科学」します。「エラトステネスのふるい」「素因数分解」「ユークリッドの互除法」等を用いることにより、最大公約数や最小公倍数等をいろいろな方法で求めます。算数の本当の面白さがわかる画期的な児童用のテキストです。(87ページ)

詳しくはこちらをご覧下さい。

アリ日記 2012/04/28 庭のクロオオアリの様子1

土曜日, 4月 28th, 2012

4月28日の庭のクロオオアリの様子を順次紹介します。
家族1
働きアリが2匹、巣から出ていました。(写真をクリックして拡大して見てください)

巣に戻る働きアリ

もう1匹

これが巣の中です。昨年移植した家族です。


家族2
昨年移植した家族で、働きアリは1匹しかいません(4月8日確認)。


家族3
4月8日に見た時に、働きアリ15匹とたくさんの幼虫がいた家族です。地上には、巣穴を掘って出てきた土がたくさん積まれています。


巣の奥に地中へとつながる穴が見えます。


家族4
昨年移植した家族が全滅した場所です。4月8日に働きアリ8匹と幼虫がいる家族を移植しました。巣の中の空間は、まだ、その時人工的に作ったままになっています。


家族5
4月8日に見た時、働きアリが3匹いた家族です。その時、幼虫はいませんでした。


地中に通じる穴が見えます。


家族6
4月8日には、働きアリを4匹確認しただけで、幼虫は確認していません。しかし、この日は、幼虫が数匹いました。(巣穴の中央辺り上)


家族7
4月8日に働きアリが9匹と幼虫がいる家族を移植しました。働きアリが1匹、巣の出入り口にいました。


巣の中の様子です。人工的に作った空間が狭くなっています。


家族8
昨年移植した家族です。一番早く巣穴を奥へ掘った家族です。


家族9
昨年移植した家族が全滅した後、4月8日に働きアリ10匹と幼虫がいる家族を移植しました。奥に通じるすっきりと空いた穴が見えます。元々の地面の黒っぽい土が見えませんので、まだ、浅い巣穴なのでしょう。


家族10
昨年移植した家族です。4月8日の時点で働きアリが7匹いて、幼虫は確認できませんでした。巣穴の出入り口のまわりに、たくさんの土が積まれています。かなり巣穴を掘ったのでしょう。


巣穴の様子です。奥へつながる穴があります。

わらぐつの中の神様(指導案)

日曜日, 10月 30th, 2011
この度、授業プラン「わらぐつのなかの神様」をv.1.2.0に更新致しました。
変更点
 ○作業付の解説の部分の表記を再考し、より簡潔に致しました。
 ○学習活動をより精選し、時間軽減を行いました。
 ○「学習活動一覧」を付記し、目安になる時間数を示しました。
「わらぐつのなかの神様」のユーザーの方はバージョンアップサイトより無償でご利用いただけます。(事前にパスワードをお問い合わせ下さい)
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 科学的授業実践研究会
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そのまま使える「ごんぎつね」学習指導案

月曜日, 1月 18th, 2010

この記事は、再録したものです。

授業プラン「ごんぎつね」を紹介します。

授業プラン「ごんぎつね」

授業プラン「ごんぎつね」

この授業プラン「ごんぎつね」は科学的授業実践研究会が提供する児童用テキストです。このプランには、いくつかの特徴があります。

このテキストは、児童への配付の際は、一枚ずつ学習を終える毎に、またはあるまとまり毎に数枚ずつ渡していきます。最初から全てのページを渡したりはしません。既にこの物語を読んで物語の筋を知っている児童も多いかと思いますが、それでも少しずつ渡していくことには意味があります。おそらくどの子も、一枚ずつかあるまとまり毎に数枚ずつ受け取ることで、物語の展開に強く関心を寄せるようになることでしょう。

この授業プランが製本されていないのは、そもそも印刷して渡すことを前提にしているからです(バラの状態でないと印刷の時に苦労しますね)。授業プランはA5版で提供していますが、拡大してB5版にすると更に使いやすくなります。子どもたちは、このバラのプリントを受け取って学習を進めていきますから、紛失しやすくなります。そこで、チャック付きのポリ袋を子どもたちに持たせて、それに入れさせるのも一つの方法です(ファイルよりも嵩張らず、机の中や鞄の中に入りやすいでしょう)。

このテキストでは、子どもたちに新しい学習活動を行わせる際は、その学習活動について説明をしています。それにより、指導者は学習活動の仕方について、特別に説明を付け加える必要はありません。これは、どの指導者がこのプランを利用しても、子どもたちがほぼ同じ理解に達することをめざしたものです。ですから、逆に言えば、このプランの中の説明の仕方で、常に一定数の理解できない児童が出てくるとしたら、この説明の仕方に問題があることになります。そうであれば、もっと分かりやすく書き直したり、書き加えたりする必要があることになります。

授業プランは、作業付きの解説の部分と本文の部分から成り立っています。1単位の授業は、この両者で構成されます。

授業展開の原則は、

①意味を知る

②本文を読みながら書きこみをする

③音読をする

④テーマを決めて話し合いをする

⑤感想・意見を書く

⑥感想・意見を発表する

⑦小見出しをつける

⑧表現読みをする

となります。もちろんこれは原則的な授業の流れを示したもので、学習箇所により一部を省くことがあります。これらの授業の流れは、大きく区分すると、「ひとり読み」(①〜③)と「集団読み」(④、⑥)とに分けることができます。

②の書きこみは、文章をよりイメージ豊かに読む過程であり、具象化・表象化・分析の過程と言えます。④の話し合いは、②で膨らませたイメージを元に詳しく話し替えていく過程にもなります。⑤の感想・意見では、④までの学習を踏まえて、自分の考えをまとめる過程で、総合・抽象化の思考が働きます。⑦の小見出しづけでは、その場面を短く話し替えることになります。これも総合・抽象化の思考過程です。⑧の表現読みでは、読み取ったことを、表象豊かに声に出して読むことによって、学習をまとめていきます。

「集団読み」では、特に指導者による話し合いの方向づけが重要です。ただ、指導者が子どもの発言を評価する際には注意が必要です。子どもたちが教師の反応を伺って発表するようにしてはいけません。指導者は、子どもから問題を含む発言があっても、直接のコメントを控えるのが原則です。子どもの中からそれについての発言が出てくるのを待つと良いでしょう。指導者による話し合いの方向づけとは、子どもの中から発言が出てくるように暗に導くことです。どうしても、子どもたちの話し合いの中で、解決できなくてコメントしておかなくてはならないことが残った場合は、話し合いを聞いての感想として、後で適時話をすれば良いでしょう。原則は、子ども同士の話し合いを膨らませることです。

こうした話し合いの方向づけについては、このテキストの中ではプラン化していません。例え話し合いのテーマがあったとしても、その学級の子どもたちが、どのような順で、どのようなことを発表するかは一概に予測できないからです。この点では、授業記録による授業分析を期待します。

言葉の意味については、国語辞典による意味調べを廃しました。このことにより、意味調べに要する時間を大きく節約できるようにしています。また、歴史的な事物や動植物の名前など、国語辞典の文による説明では分かりにくい言葉も、写真や図を見ることで分かりやすくなりました。

漢字の扱いについては、4年生配当の漢字には全て振り仮名を振っています。また、提供本では4年生配当の漢字を赤字で印刷しています。このことにより、4年生であれば、どの会社の教科書を使っていても、また、学年のどの時期に学習しても、このプランを学習する上で、支障がないようにしています。利用に当たっては、次の約束があります。解説と本文は別々に、初めて出てきた時の該当漢字のみを対象としています。また、振り仮名がついていても、4年生配当ではない特別な漢字もありますが、その場合は初めて出てきた漢字でも黒字です。

『ごんぎつね』の配当時間は、教科書会社によってまちまちです(以下いずれも2005年度版)。光村図書では発表会も含めて22時間、東京書籍では16時間で活動付き、大阪書籍では16時間でその内6時間が活動、教育出版と学校図書では10時間、となっています。これらから、そもそもの文学の読みの授業としては、およそ10時間を充てていることになります。ですが、本プランを10時間で学習することは無理でしょう。このことをどう考え、授業化するかは指導者にお任せするところですが、科学的授業実践研究会としては、活動で時間を使うよりも、基礎的な国語力を身に付けさせることに重点を置いてプランを作成しています。

このプランを学習し終えた子どもたちが、自分の言葉で考えることや、とりわけ書くことに抵抗を感じなくなることを期待します。そして、何よりも、子どもたちが学習に生き生きと参加できるよう期待します。

(授業プラン「ごんぎつね」の前書きより)

ベトナム・学校訪問・交流・教育事情そして教科書

水曜日, 2月 4th, 2009

 ベトナム教育シリーズ「子どもの笑顔に国境はない Giao lưu NHẬT BẢN-VIỆT NAM」を更新いたしました。

 新たに書き足した部分は、サブテーマ「ベトナムの学校へ子どもたちに会いに行こう」4回分(11)から(14)です。

 ここでは、第11回の冒頭の部分を紹介します。続きもお読みください。

 

子どもの笑顔に国境はない(11)

ベトナムの学校へ子どもたちに会いに行こう①

 今回からは、4回に分けて、ベトナムの学校のことや子どもたちのこと、先生方のこと、教科書のことなどに触れてみたいと思います。ただ、あらかじめお断りしておかなくてはならないことは、当然ながら、筆者が見聞きしたり経験した範囲内での話であるということです。それ自体は事実でも、それらがベトナムの教育全般に一般化できるとは限りません。その点にご留意下さい。

先生たちの放課後

 ベトナムの学校を訪問すると、校門から通路の両側に子どもたちや先生方が並んで出迎えてくれます。太鼓やシンバルの演奏があったり、花束をいただいたり、赤いスカーフを付けてもらったこともあります。

 通される部屋には、大きく楕円形に近い形にテーブルが並べてあり、前方の壁の中央にホーチミン首席の胸像が置かれています。この部屋は、来客を出迎える部屋、つまり応接室か会議室なのですが、日ごろは別の使い方がありそうです。日本の学校には必ず職員室があり、教師一人ひとりに机がありますが、そのような部屋は、ベトナムの小・中学校にはありませんでした。この部屋は、先生方がちょっと休憩したり、お茶を飲んだり、おしゃべりをしたりする部屋でもあるのでしょう。

出迎えの部屋 円卓とホーチミン首席の胸像がある

出迎えの部屋 円卓とホーチミン首席の胸像がある


 ここで当然のことながら、ある疑問が湧いてきます。職員室がないとしたら、先生方はどこで教材研究や事務的な仕事をしているのかということです。また、昼の時間や放課後はどうしているのかということです。

 実はそのように考えること自体が、とても日本的なことが分かりました。……

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授業プラン「わらぐつの中の神様」(指導案)

月曜日, 2月 2nd, 2009

 授業プラン「わらぐつのなかの神様」を紹介します。

わらぐつのなかの神様

わらぐつのなかの神様

 この授業プラン「わらぐつのなかの神様」は、科学的授業実践研究会が提供する児童用テキストです。このプランには、いくつかの特徴があります。

 このテキストは、児童への配付の際は、学習を終える毎に、一枚ずつまたはあるまとまり毎に数枚ずつ渡していきます。最初から全てのページを渡したりはしません。既にこの物語を読んで物語の筋を知っている児童もいるかと思いますが、それでも少しずつ渡していくことには意味があります。おそらくどの子も、一枚ずつかあるまとまり毎に数枚ずつ受け取ることで、物語の展開に強く関心を寄せるようになることでしょう。

 この授業プランが製本されていないのは、そもそも印刷して渡すことを前提にしているからです(バラの状態でないと印刷の時に苦労しますね)。授業プランはA5版で提供していますが、拡大してB5版にすると更に使いやすくなります。ところで、子どもたちは、このバラのプリントを受け取って学習を進めていきますから、紛失しやすくなります。そこで、チャック付きのポリ袋を子どもたちに持たせて、それに入れさせるのも一つの方法です(ファイルよりも嵩張らず、机の中や鞄の中に入りやすいでしょう)。

 本文の表記については、作者の表記を尊重する考えから、現在入手可能な童心社発行の『かくまきの歌』(フォア文庫)を元にしています。この元の文章は、漢字が少なくとても読みやすく書かれています。

 このテキストでは、子どもたちに新しい学習活動を行わせる際は、その学習活動について説明をしています。それにより、指導者は学習活動の仕方について、特別に説明を付け加える必要はありません。これは、どの指導者がこのプランを利用しても、子どもたちがほぼ同じ理解に達することをめざしたものです。ですから、逆に言えば、このプランの中の説明の仕方で、常に一定数の理解できない児童が出てくるとしたら、この説明の仕方に問題があることになります。そうであれば、もっと分かりやすく書き直したり、書き加えたりする必要があることになります。

 授業プランは、作業付きの解説の部分と本文の部分から成り立っています。1単位の授業は、この両者で構成されます。

 学習活動には、「書きこみ」「書きだし」「音読」「くわしい話しかえ」「短い話しかえ」「小見出し」「話しあい」「表現読み」があります。

 「書きこみ」「書きだし」「くわしい話しかえ」は、文章をよりイメージ豊かに読む過程であり、具象化・表象化・分析の過程と言えます。「短い話しかえ」「小見出し」は、抽象化・総合の過程と言えます。「表現読み」は、読み取ったことを、表象豊かに声に出して読むことによって、学習をまとめていく過程です。これらは、大きく区分すると、「ひとり読み」と「集団読み」とに分けることができます。

 「ひとり読み」はひとり勉強とでも言うべきものですが、この授業プランでは、とりわけ「書きこみ」は大変重要な位置を占めます。学習を始めるに当たり、「まず初めに子どもの読みありき」なのです。書きこみを通して主体的な読みを促し、これを以後の学習のベースにしています。

 「集団読み」は「話しあい」で行います。話しあいでは、特に指導者による方向づけが重要です。ただ、指導者が子どもの発言を評価する際には注意が必要です。子どもたちが教師の反応を伺って発表するようにしてはいけません。指導者は、子どもから問題を含む発言があっても、直接のコメントを控えるのが原則です。子どもの中からそれについての発言が出てくるのを待つと良いでしょう。指導者による話し合いの方向づけとは、子どもの中から発言が出てくるように暗に導くことです。どうしても、子どもたちの話し合いの中で、解決できなくてコメントしておかなくてはならないことが残った場合は、話し合いを聞いての感想として、後で適時話をすれば良いでしょう。原則は、子ども同士の話し合いを膨らませることです。

 こうした話し合いの方向づけについては、このテキストの中ではプラン化していません。例え話し合いのテーマがあったとしても、その学級の子どもたちが、どのような順で、どのようなことを発表するかは一概に予測できないからです。この点では、授業記録による授業分析を期待します。

 言葉の意味については、国語辞典による意味調べを廃しました。本文中にあらかじめ語句の意味を書きこんでいます。このことにより、意味調べに要する時間を節約できるようにしています。また、わらぐつと雪下駄については、特別にページを起こして説明をしました。

 漢字の扱いについては、5年生配当の漢字には全て振り仮名を振っています。また、提供本では5年生配当の漢字を赤色で印刷しています。このことにより、5年生であれば、学年のどの時期に学習しても、このプランを学習する上で、支障がないようにしています。該当漢字の掲載に当たっては、次の約束があります。解説と本文は別々に、初めて出てきた時の該当漢字のみを対象として赤字にしています。また、振り仮名がついていても、5年生配当ではない特別な漢字もありますが、その場合は初めて出てきた漢字でも黒色です。なお、本文は原本の表記に従っていますので、5年生の配当漢字は3文字のみです。そのため、このテキストで漢字の学習を意図する場合は、解説の箇所の新出漢字で行えるようにしています。また、ご使用の教科書通りに新出漢字を指導する場合には、別個取り上げるか、原文のその箇所で漢字に書き換えさせるとよいでしょう。

 『わらぐつの中の神様』は、2005年度版の教科書では、光村図書の5年下のみに採用されています。配当時間は、10月後半からの7時間となっています。ですが、本プランを7時間で学習することは不可能です。このことをどう考え、授業化するかは指導者にお任せするところですが、科学的授業実践研究会としては、このプランに十分な時間をとることで、基礎的な国語の力を身に付けさせることができると考えています。

 このプランを学習し終えた子どもたちが、文学の読み方が分かり、自分の言葉で考えることや、とりわけ書くことに抵抗を感じなくなることを期待します。そして、何よりも、子どもたちが学習に生き生きと参加する姿を垣間見ることができればと思います。

授業プラン「手ぶくろを買いに」(指導案)

金曜日, 1月 16th, 2009

 授業プラン「手ぶくろを買いに」を紹介します。

授業プラン「手ぶくろを買いに」

授業プランの表紙

 この授業プラン「手ぶくろを買いに」は、科学的授業実践研究会が提供する児童用テキストです。このプランには、いくつかの特徴があります。

 このテキストは、児童への配付の際は、学習を終える毎に、一枚ずつまたはあるまとまり毎に数枚ずつ渡していきます。最初から全てのページを渡したりはしません。既にこの物語を読んで物語の筋を知っている児童もいるかと思いますが、それでも少しずつ渡していくことには意味があります。おそらくどの子も、一枚ずつかあるまとまり毎に数枚ずつ受け取ることで、物語の展開に強く関心を寄せるようになることでしょう。

 この授業プランが製本されていないのは、そもそも印刷して渡すことを前提にしているからです(バラの状態でないと印刷の時に苦労しますね)。授業プランはA5版で提供していますが、拡大してA4版にすると更に使いやすくなります。ところで、子どもたちは、このバラのプリントを受け取って学習を進めていきますから、紛失しやすくなります。そこで、チャック付きのポリ袋を子どもたちに持たせて、それに入れさせるのも一つの方法です(ファイルよりも嵩張らず、机の中や鞄の中に入りやすいでしょう)。

 このテキストでは、子どもたちに新しい学習活動を行わせる際は、その学習活動について説明をしています。それにより、指導者は学習活動の仕方について、特別に説明を付け加える必要はありません。これは、どの指導者がこのプランを利用しても、子どもたちがほぼ同じ理解に達することをめざしたものです。ですから、逆に言えば、このプランの中の説明の仕方で、常に一定数の理解できない児童が出てくるとしたら、この説明の仕方に問題があることになります。そうであれば、もっと分かりやすく書き直したり、書き加えたりする必要があることになります。

 授業プランは、作業付きの解説の部分と本文の部分から成り立っています。1単位の授業は、この両者で構成されます。

 授業展開の原則は、

  ①本文を読みながら書きこみをする(同時に意味も知る)
  ②音読をする
  ③書きこみを元に話し合いをする
  ④話し合いを元にくわしい話しかえ、または、感想・意見を書く
  ⑤くわしい話しかえ、または、感想・意見を発表する
  ⑥小見出しをつける
  ⑦表現読みをする

となります。もちろんこれは原則的な授業の流れを示したもので、学習箇所により一部を省くことがあります。これらの授業の流れの内、①は「ひとり読み」と言われる学習であり、③と⑤は「集団読み」と言われる学習です。

 「ひとり読み」として行われる①の書きこみは、文章をよりイメージ豊かに読む過程であり、具象化・表象化・分析の過程と言えます。③の話し合いは、①で膨らませたイメージを元に詳しく話し替えていく過程です。④のくわしい話しかえ、感想・意見では、③の「集団読み」を踏まえて、自分のイメージや考えを文章化するのですが、くわしい話しかえの場合は、再び具象化・表象化・分析の過程を踏み、感想・意見の場合は、総合・抽象化の思考が働きます。⑥の小見出しづけでは、その場面を短く話し替えることになります。これも総合・抽象化の思考過程です。⑦の表現読みでは、⑤の過程で集団的に読み取ったことも含めて、表象豊かに声に出して読むことによって学習をまとめていきます。

 発達論的に言えば、具象化よりも抽象化の方がより高度な活動です。3年生の段階では、具象化はかなりできることでしょう。具象化は言葉に反応して、具体的な事物・感性・情景を表象化することですから、具体的な体験等に制約はされていますが、かなりできるようになっています。これに対して、抽象化は、物事の概念を形成する過程を経ますから、高度な認識活動となります。小見出しづけと感想・意見出しでは、この点の配慮が必要です。

 「ひとり読み」はひとり勉強とでも言うべきものですが、この授業プランでは、大変重要な位置を占めます。学習を始めるに当たり、「まず初めに子どもの読みありき」なのです。書きこみを通して主体的な読みを促し、これを学習のベースにしています。

 「集団読み」では、特に指導者による話し合いの方向づけが重要です。ただ、指導者が子どもの発言を評価する際には注意が必要です。子どもたちが教師の反応を伺って発表するようにしてはいけません。指導者は、子どもから問題を含む発言があっても、直接のコメントを控えるのが原則です。子どもの中からそれについての発言が出てくるのを待つと良いでしょう。指導者による話し合いの方向づけとは、子どもの中から発言が出てくるように暗に導くことです。どうしても、子どもたちの話し合いの中で、解決できなくてコメントしておかなくてはならないことが残った場合は、話し合いを聞いての感想として、後で適時話をすれば良いでしょう。原則は、子ども同士の話し合いを膨らませることです。

 こうした話し合いの方向づけについては、このテキストの中ではプラン化していません。例え話し合いのテーマがあったとしても、その学級の子どもたちが、どのような順で、どのようなことを発表するかは一概に予測できないからです。この点では、授業記録による授業分析を期待します。

 言葉の意味については、国語辞典による意味調べを廃しました。このことにより、意味調べに要する時間を大きく節約できるようにしています。意味は、本文中にできるだけ平易に説明しています。3年生で国語辞典の引き方を学習するのですが、その導入の時期は、使っている教科書により、また、指導者の考えによりまちまちです。この意味調べの導入の時期も考慮しているのですが、例え国語辞典を使い始めていたとしても、この時期の児童にとっては、辞書の文言から適切に意味をくみ取ることが難しいことがよくあります。この点にも配慮した措置です。

 漢字の扱いについては、3年生配当の漢字には全て振り仮名を振っています。また、提供本では3年生配当の漢字を赤字で印刷しています。このことにより、3年生であれば、学年のどの時期に学習しても、このプランを学習する上で、支障がないようにしています。(ただし、3年生後期以降に利用されることを推奨しています。)該当漢字の取り扱いに当たっては、次の約束があります。解説と本文は別々に、初めて出てきた時の該当漢字のみを対象としています。また、振り仮名がついていても、3年生配当ではない特別な漢字もありますが、その場合は初めて出てきた漢字でも黒字です。

 現在、『手ぶくろを買いに』を掲載している教科書はありません。ですから、この授業プランを実践するとすれば、投げ込み教材という扱いになることでしょう。そこで、時数をどう取るかが問題となります。1単位の流れは先に説明しましたが、この1単位を1時間で行うことに固執することは実際的ではありません。1単位は1つの「立ちどまり」に相応しますが、丁寧にすれば数時間にもなりますし、簡単に済ませようと思えばできないこともありません。このことをどう考え、いかに展開するかは指導者にお任せするところです。ちなみに、このプランでは、子どもたちの学習活動がかなり濃密に組まれています。特に学習内容を書きとめることが多いので、各自が前時の学習記録を元にすれば、少し間を置いても、継続して学習に取り組めると思います。

 このプランを学習し終えた子どもたちが、言葉が豊かになり、物語を読むことが好きになることを期待します。そして、何よりも、子どもたちが学習に生き生きと参加する姿を垣間見ることができればと思います。

指導案と「授業プラン」作り

火曜日, 1月 6th, 2009

あなたも「授業プラン=児童用テキスト」を作ってみませんか!

以下は科学的授業実践研究会からの提案です。

 指導案は、各教科の授業において日常的に必要ですが、実際のところは指導案を作ってから授業に望んでいる教師はほとんどいないのが実情です。特に小学校の教師にとっては、各教科にまたがって教授しなくてはならず、毎時間毎時間指導案を作る時間はとてもありません。ですから、おおまかに何を教えるか、どんな活動をするか、どんな教具が必要かを頭の中に描いて授業に臨んでいるに過ぎません。

 紙面に表す指導案は、年間にたいてい一度、校内の研究授業をするときに作成します。その際は、かなりの時間を費やして教材研究をするわけです。ところが、その指導案の多くは、同僚の先生が後に参考にすることはほとんどないのです。

 それは、なぜなのでしょうか。

 そうしてでき上がった指導案の多くは、その先生の授業展開におけるメモ的なものでしかないのです。しかも、ただの一時間分の流れをくわしく書いているに過ぎません。その上、その指導案は授業で子どもに提供するものではなく、参観と研究に資するための教師用なのです。

 ですから、その授業を他の者が通常の授業で再現しようとすると、大変な困難があります。研究授業の一時間以外の数時間分の教材の研究、各時間の発問や授業展開など、どうしてもほとんどを一から研究し直す必要に迫られるのです。

 科学的授業実践研究会は、このような通常の指導案に代わる方法として、「授業プラン」の作成を提唱します。

 授業に当たっては、まず児童が使うテキストを作成します。そのテキストは、授業の展開とともに一枚一枚印刷して渡していきます。全てのページを完成しておくのが理想ですが、一単元の授業展開をだいたい構想しておけば、全部が完成していなくてもさほど支障はありません。

 「なんだ、それってプリントを用意することなの。それならいつもやっているよ。」と思われるやも知れませんが、そうではないのです。それらのプリントは、学習・作業用なのであって、テキストにはなりえません。

 科学的授業実践研究会では、児童用にテキストを作っており、そのテキストのことを「授業プラン」と言っています。授業プランには、学習・作業用のプリントの前後に必ず解説があります。その解説こそ、指導案の内実を子どもが理解できる限りで、子ども用に書いているものなのです。一般に教師の指導内容・説明は、その授業の場で、口頭であるいは板書などの方法でするのですが、そうした教授内容を、子どもが読めば分かるようにかみ砕いて、テキストに書いておくのです。

 すると、次のような利点があります。

そのテキストは、配付することが説明することである。したがって、教師のだれでもがほぼそのまま使える。

 ところが、実は「授業プラン」を作ることの意義は、それ以上のものがあるのです。それとはいったい何なのでしょうか?

 それは、だれもが使えるという意味で「授業実践の共有化」ができるということであり、その共有化する過程で授業実践を科学化することができるのです。テキストとして書かれた内容の検証が、繰り返されることにより、テキストが修正され、妥当性が確保できるということです。

 こうした過程を踏む「授業プラン=児童用テキスト」は、そもそもが具体的に指導案を反映しているものであり、子どもも指導者もともに使える共通のテキストなのです。言い換えれば、「授業プラン」は、子どもにとっては学習書であり、教師にとっては指導書なのです。

 科学的授業実践研究会では、「だれでも使える・わかる」(教師にとっても児童にとっても)テキスト作りをめざしています。今日の子どもたちと多忙な教育現場にとって、「だれでも使える・わかる」テキストを作ることは不可欠だと考えているのです。

授業実践の科学化を! 科学的授業実践研究会

火曜日, 1月 6th, 2009

ここでは、授業実践の科学化をめざしている科学的授業実践研究会を紹介します。

Epilogueより

 日本には数多くの教育研究団体があります。これらの多くは、教科ごと領域ごとに専門的で実践的な研究活動を行っています。そして、各分野において優れた教育実践を行い、優れた研究成果をあげています。私たちは、これらの教育研究団体から多くのことを学ぶことができます。

 その際大切にしたいことは、同僚と学ぶ機会を持つことです。励みになりますし、分からないことも話をしているうちに分かってくるものです。ですから、私たちは学びたい者同士が集まって研究会を作り、サークル活動を行なっているのです。

 この科学的授業実践研究会(科実研)は、みんなで学ぶということの他に、大切にしている大きな特徴があります。それは、この研究会が研究の対象としている分野が、全教科・全教育活動だという点です。各教科等の専門的なサークルではありませんから、各分野での研究の深さという点では不十分さは否めませんが、その逆に、各教科等に渡って大切なポイントになるような事柄を学ぶことができます。それが、この研究会の大きな特色なのです。もしも、あなたが、このサークルに参加する中で、やがて、ある教科や領域をもっと深く勉強したいと思うようになれば、その時に教科・領域等の研究を専門にしているサークルの門を叩くとよいでしょう。それでも十分遅くはないと思うのです。 

授業の共有化を!

 私たちは、学年ごと、教科ごと、単元ごとに教材研究をします。そして、授業のプランを作り、授業に臨み、子どもたちの学習状況を分析し、実践をまとめます。その際、2つのことを大切にします。

①実践記録をレポート形式でまとめるだけでなく、授業のプランをテキスト(教科書のようなもの)にしてまとめ、次回にも使えるようにします。

②そのテキストを、誰が使っても、言い換えれば、新採の先生であっても、ベテランの先生であっても、同じ教育効果が上げられるように仕上げていきます。

 こうして作られたものがテキストとしての「授業プラン」です。「授業プラン」は個人の教育財産になるだけでなく、同僚と共有することができます。そこに、教育実践を「授業プラン」にまとめる強みがあるのです。

 実践をやりっぱなしにするのではなく、少しずつでも「授業プラン」を増やしていけば、やがて自信を持って教壇に立てるようになるでしょう。また、この研究会に参加する仲間が多くなればなるほど、それだけ共有できる財産が多くなることになります。

〈授業プランの例〉

重さを量ろう

重さを量ろう

友だちの顔をえがこう

友だちの顔をえがこう

ごんぎつね

ごんぎつね

分数とのであい

分数とのであい

授業組織と実践の方法

火曜日, 1月 6th, 2009

『一読総合法の実践入門 その系統的指導』(林 進治 著 一光社)より

「ⅫⅠ 授業組織と実践の方法」読書メモ

◎文字の読みや語の意義に抵抗のありそうなものについては、あらかじめ、小黒板に書いて掲げておくなり、プリントとして渡し、つかえた子には参照させる。

◎読むことは、5つの基本作業を追っていく仕事。

1.くわしい話しかえ
2.みじかい話しかえ
3.予想・見通し
4.感想・意見だし
5.まとめ・プランの仕事 

◎話し合いの初めには、まず、表現読みをする。

◎指導の目標の観点

・子どもの生活姿勢を正していく上の効果
・国語の能力高めからの価値

◎立ちどまり箇所により、5つの作業の何が主として行われるか考える。子ども自身はいずれも取り上げる。

◎1年の初めは一文立ちどまり、2年から3年は一段落で、4年以上では数段落・全文が標準。1時間の立ちどまりは、多くは2立ちどまりとなる。

◎話し合いの重点、方向づけは、教師が導かなくては価値ある学習から外れる。表現の機微をつかみ出し、作者の意図を的確につかみ出す。

◎ひとり読みに任せるべきか、班別の話し合いを中心にするか、学級全体の話し合いにするべきかを検討する。学級の人数が多いときには、班での話し合いを取り上げるべきだが、時間を長くとるのは能率的ではない。