シリーズ アリを育ててみよう

 皆さんは、アリを飼ったことがありますか。アリは研究対象としては大変魅力的な昆虫です。しかし、アリはたくさんの個体が集まって共同生活をしていますから、働きアリを数匹捉えて飼ってみても、本当の生態を観察することにはならないでしょう。しかも、大部分のアリは地中に巣を作りますから、工夫をしなければ、土の中の暮らしは見えません。それに、もう一つ観察するには障害があります。働きアリは容易に捉えられても、女王アリとなると、地中を掘り返してもなかなか出会わせないので、アリの家族をまるごと飼って観察することはとても難しいことなのです。

 女王アリは、普通は一つの巣に一匹と考えられがちですが、種によっては数匹いることがあります。その種のアリの場合には、比較的女王アリが採取しやすいでしょう。また、女王アリがいないアリもいて、働きアリの姿をした幾万もの一群のアリたちが、それぞれ産卵をして繁殖するアミメアリのようなアリもいます。

 アリの種類は多く、日本産のものだけでも500種もあると言われています。また、亜科で言えば、はりあり亜科、ふたふしあり亜科、るりあり亜科、やまあり亜科の4亜科のアリが日本で生息しています。

なお、このシリーズは、科学教育研究協議会編集の月刊誌『理科教室』の2005年11月号に掲載されたものです。

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